精子保存
がんや白血病などの治療が予定される男性患者さんの精子を凍結し、保存・管理をいたします。千葉市の高橋ウイメンズクリニックと提携し行います。
ご予約から凍結保存までの流れ
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相談・凍結予約
(RSN)リプロセーフティネットワークにお電話(043-301-2661)をお願い致します。
【電話受付時間】
月・火・木・金曜日:午前 10:00〜12:00/午後 2:30〜5:00
水・土曜日:午前 10:00〜12:00 -
凍結当日(来院・バイク便による輸送)
①来院
ご本人か代理人様が高橋ウイメンズクリニック(TWC)にお越しください。
【持ち物】
保険証・紹介状・精子(TWCでも採取可)・感染症検査結果(B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒)
②バイク便による輸送
様々なご事情でご来院いただけない場合は、バイク便にて精液をお送りいただきます。
詳しくはこちら
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凍結の内容確認と同意書提出
精子のカウント後、担当者が精子の状態、凍結個数や保存期間などの内容をご説明いたします。説明を納得された上で、同意書をご記入いただきます。 -
会計(TWC受付)
初診料と精液検査料(約3000円)、凍結費と保存費(下記参照)をお支払いいただきます。
凍結費(税込)
1ケーン目(保存容器5個まで)44,000円、2ケーン目(保存容器6〜10個分)33,000円
保存費(税込)
保存期間 | 1ケーン目 | 2ケーン目 |
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1年 | 55,000円 | 44,000円 |
3年 | 132,000円 | 110,000円 |
5年 | 198,000円 | 165,000円 |
- ケーンとは、保存容器をタンク内に保管する細長い器具です。(1ケーンで容器5個まで保存)
- 凍結・保存費は、予告なく変更することがありますのでご了承ください。
精子凍結の対象
精子凍結保存は、放射線や抗がん剤などの開始前に行うのが最も良いと考えられますが、精子保存のためにがん治療を大幅に遅らせることのないよう、がん治療を最優先でお考えください。
対象と条件
- がん治療(手術、化学療法、放射線治療等)、その他の医療行為で、造精機能低下が予想される。
- 精子の凍結保存を患者さん本人の同意があること。 ※未成年の場合は、ご本人と親権者の同意が必要
- 1以外の場合は、ご相談ください。
精子凍結ができない場合
- 処置の内容、支払いに関して同意が得られない場合
- 意識がない、もしくは全身状態が著しく不良で自己採取ができない場合
- マスターベーションによる射精ができない場合
- 病気等で精神状態が著しく不安定な場合(自己判断が困難な場合)
- 精子凍結前の検査で運動精子が確認できなかった場合、もしくは高度の乏精子症で凍結融解後に使用可能精子が得られない場合(凍結融解後の精子生存率は約50%)
- HIV陽性の場合
精子保存期間終了までのお手続きについて(重要)
保存期間の最終日までに、ご本人または代理人様が期間終了後のご希望(延長か廃棄)をRSN にお申し出ください。(保存期間最終日が RSN の営業日でない場合、最終日より前の営業日までにお申し出ください) 保存期間が過ぎた場合には、原則として保存精子は廃棄となりますので、必ず保存期間 終了前の連絡とお手続きをお願い致します。
保存延長の場合
「凍結精子保存延長に関する同意書」のご提出と延長費用をお支払いいただきます。
廃棄の場合
「凍結精子廃棄に関する同意書」を提出していただきます。
同意書の記載事項に変更があった時
精子保存中に、以下の変更事項があった場合には必ず速やかにご連絡ください。
ご連絡のない場合に生じた不具合については免責させていただきます。
- 保存の意思の変更
- ご住所または連絡先の変更
精子の保存終了について
以下のような場合、凍結精子は廃棄させていただきます。
- 保存期限が過ぎて、ご本人または代理人様からRSNに精子保存継続の申し込みがない場合
- RSNに精子保存継続希望の連絡があったが、保存期限内に次期の保存費用のお支払がない場合
- ご本人がお亡くなりになった場合 (日本産婦人科学会は、ご本人がお亡くなりになった場合、精子の保存を終了すべきとする見解を表明しています)
凍結融解後の生存率と使用した治療や妊娠率について
凍結後、精子を融解(解凍)すると、動いている精子の割合は半分程度になります。その融解した精子の状態が悪い時や凍結精子自体がごく少量(数個)の場合は、治療(受精)に使用できないことがあります。将来、融解精子を使用してお子さんを希望される際には、顕微鏡を使って1つの精子を卵子に注入して授精させる顕微授精(ICSI:イクシー)をお勧めしております。
なお、妊娠する可能性は、主に精子の質と女性の年齢により異なります。
(例:35 才女性で妊娠率約 30%)
凍結保存の安全性と保管責任について
RSNでは、保存時の安全性を高めるため以下の取り組みを行っています。
- 感染症検査で陽性と判定された方や、検査結果が凍結時までに確認出来ない場合には、凍結精子は通常の保存タンクとは別のタンクに保管します。(感染の防止)
- 現在、HIV陽性の方の精子凍結は承っておりません。
- 保存容器に個人認識ラベルをつけ、鍵付きの液体窒素のタンクに保存します。
- 液体窒素の補充は万が一の事を考えて、2社からの供給で対応しております。
- 保存室および保存タンクの施錠は行っております。しかし、地震・火災・戦争・動乱・盗難・破壊行為などによる直接的・間接的な影響など、様々な外的要因により生じる精子の損傷・滅失に関しては、賠償責任などは免責されます。
- 万が一、明らかなRSNの過失により保存不可能となった場合には、残存期間に関わらず保存費を全額返金致します。
- RSNの業務が継続できなくなった場合は、継続できる保存管理施設をご紹介致します。なお、紹介施設までの移送費用はRSNが負担致します。
卵子・胚の保存(準備中)
不妊治療施設様が不測の事態で診療が行えなくなる場合を想定し、不妊治療施設様と連携し、RSN が凍結した卵子や胚(受精卵) を保存、管理、使用時手配等を行うことができるような体制を順次整えております。体制が整い次第、ホームページでお知らせいたします。